alphabetica’s diary

アメリカに住んでいます

ELD mandate (2017/12/18) 以降の状況

 昨年12月にELD mandateが発効した。それ以降の状況はまわりから聞いたりニュースを見る限りさまざまな影響がでているようだ。以下に述べる。

 

長距離の配送業務を嫌がられる

だいたい片道250マイルくらいを境に、それ以上の配送業務は1回のHOS(Hours of Service)による業務制限時間内で往復できないため、断る業者が増えている。

 

作業フリータイムが短縮される

通常、積み込み/荷降ろしの作業時間は2時間まで(*)とされ、それ以降は拘束料金が発生するのがスタンダードだったが、ELD実施後は1時間を超える部分に拘束料金を課す業者が増えている。 * 短距離の配送の場合は1時間というケースもあり。

 

ドライバー不足に拍車がかかる

ELD実施により、結果としてドライバーは業務時間を厳格に管理されるようになった。一方で収入の単価はそれほど上がっていないと思われる。これにより、トラックドライバーはこれまでより「稼げない」職業となり、ELDルールに縛られない、または単価がより高いドライバー業務などに転職しているらしい。

 

トラック配送の供給不足が拡大する

ELD実施により事実としてトラック配送の供給が減少している。これまでそれだけのドライバーがHOS(Hours of Service)ルールに違反していたことの表れであるが、実態として業界はそれで回っていたため、地域にもよるが明らかに供給不足となっている。

 

トラック配送料金が上昇する

上述したことを含むさまざまな影響により、トラック配送の料金は上昇している。ベース料金の値上げだけでなく、コンテナ配送においてはシャーシレンタル料金の値上げも一部で見受けられる。また、原油価格が上昇に伴って変動制の燃油サーチャージも上昇している。